2005年4月28日

ホクホクマメヒコしてますかフェ? / よち

ぐすん。

泣いてんの。

だって、だって。

荷物。最後の一箱が届いたにょ。ニューヨークから。ドナとせっせと運んだ12個のうち行方不明になってた最後の一箱。この中にはお店で使うつもりの小さな陶器のボールと、キャンドルグラスが合計60個入ってたの。それが、それがさ。仕方ないよね。形あるものいつかは壊れるもんね。分かってるよ。分かってるけどさ。

郵便局員が神妙な面持ちで自宅にやってきて「見つかりました。見つかったんです。お探しの最後の一箱」って。その顔見て、これは最悪のことを覚悟しなきゃとすぐ悟ったけど。けどさ。「届いたんですが、すでに40個は割れてまして、いや、日本の税関に届いたときにすでに割れてまして、日本の郵便局が割ったんでなく、向こうのポストマンが割ったんでして」って。どっちでもいいよそんなのっ。航空便で、10万円以上もお金出して、それがこんなに日にちかかって、2/3も割れちゃってるってどういうことよ。重さに比例して送料払ったんだからさ。がらくた運ぶのにせっせとお金払ってきたようなもんじゃなぁい。

でも。いいの。わかってる。いいの。何も知らないボクが悪いの。

雑貨屋さんから送った残りの荷物は(過去の日記読んでね)、成田の税関で止まったままだし。それは食器だから。食器を大量に持ち込む場合は厚生省の許可が無くちゃいけないんだって。だから、荷物はすべて、成田税関で引っかかったままなわけ。そんで器の種類ごとに検査費用がかかるって・・・。あーあ。買ってこなきゃよかったな。大変な思いして。輸入代理店という商売がいる理由がやっと分かりました。勉強になったからいいことにする。

いよいよ、スタッフの本格募集が始まります。だけどゴールデンウィークに重なっちゃうので、どれだけアクセスあるのか。最近はホットペッパーみたいなフリーペーパーが断然効果あるって。うちも雑誌とフリーペーパーとWEBに載せることにした。

それ見て、ココの掲示板のぞく人もいるかもね。もう少し襟を正したほうがいいけど。こんなお尻かいてテレビ見てるような掲示板ね。でも、もういまさら仕様が無いもの。まぁ知らない人がこんな掲示板見たら、普通引くだろうね。こんなテキトーな人の下で働くのかしら。このホクホクマンも一緒かしら。英検3級だけど採ってもらえるかしらぁ。むしろ引かないようなやつらが集まったカフェっていうのも、怖いよね。あたしどーしても、ホクホクしたかったんす。あっしの夢は今日も笑顔でホクホクマメヒコしてますかフェで働くことですぅー。

とりあえずアドレス乗っけとくから暇な人は見てみて。

2005年4月26日

さらにここんとこのはなし / よし

今日も事務所に一日こもって資料作り。

来週から始まる求人対応のための準備。

もうそろそろ一人で動くのは限界に来ている感じ。

早くいいスタッフと動けたらいいのだけれど。

店内のイメージ案がほぼ固まってきているが、まだまだ先は長い。

なにより、店内装飾のためのアンティーク家具を探さなくては。

昨日は豆のデザートの試食。ベトナムのチェーはいけそう。

アイスクリームを自家製でやろうかと検討中。マシーンはいったいいくらかかるのか。

厨房設計についても早急に取り組まなくては。

決めていたロゴがいやになったので、もう一度作り直す。

シンプルに文字だけにしてみる。

むむー。こんなんでいいのかな。分けわかんなくなってきた。(上の3つ)

ここんとこ物忘れが激しい。

やんなきゃいけないことが頭の中で未整理のまま残っているから。

箱根でも行って整理してこよっかな。

はにゃー。日記もそっけなくなってきてる。

とにかく疲れてる。

2005年4月23日

ここんとこのはなしざっと / よし

○水曜日---

今回デザインを担当するKさんの事務所にて。

札幌から帰って、あわただしく主要スタッフによる第1回目の顔合わせと打ち合わせ。

ケーキとお茶を囲んだ座談会風で、出席者はフードコンサルタントさん、デザイナーさん数名、施工をお願いするMさんほか8名。

みんなめいめいの立場で言いたいことを言う。一回目にして、なんとなく方向性が決まる。

以下は、打ち合わせシートより

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Cafe 豆彦」

[演出覚書]

1 前提のテーマとして

 Cafe 豆彦」にとって一番大切なテーマとは、「普遍的な喫茶店足りえること」である。「豆」というテーマは、そのサブ要素に過ぎないということ。

 お茶など飲まなくても生きていける。自宅に帰って飲めよう。なのになぜ金を支払い、お茶を飲ませる場所が存在するのか。というのが「普遍的な喫茶店」を考えるヒントである。

 「普遍的喫茶店」とは、けして昭和の喫茶店をイメージしたものではない。アジア、ヨーロッパを越えて、中世、近世、現代を越えて存在した数々の「喫茶店」のことである。

 「喫茶店」はオーナーが作るものではなく、経済、政治、文化、とりわけ町のもつエネルギーから生まれるものだと考えている。

 お茶を介して人と人とが出会う空間、そこに行くと誰か仲間に会えるよという場所を目指したい。

 ゆえにテイクアウトはやらない。

 なぜ「豆」がサブテーマかといえば、日本の「喫茶文化」にとって和菓子→餡→豆と「普遍的な食材」であるため。

 これから決められてゆくすべての事項、たとえば、内装、価格帯、サービス、メニュー、味付けはもちろん、店内にいるお客の服装、かれらの読む雑誌、店員のファッション、トイレの扉、にいたるまで、このテーマを満足させるものでなくてはならない。

2 「Cafe 豆彦」とは

 「喫茶店(cafe)」が飽和状態の東京で「Cafe 豆彦」が目指したいのは、「驚き」である。

 Cafe 豆彦」を作り上げるプロセスは、舞台や映画を作るプロセスと同じ手法で作りたい。

 Cafe 豆彦」は、ブロードウェーの「キャッツ」のようなロングラン舞台でありたいし、「スターウォーズ」のような不朽の名作でありたい。

 Cafe 豆彦」は笑いあり、涙あり、驚きありのエンターテーメントにしたい。、

 キャストは店員であり、お客である。

 すべての演出には驚きとペーソス、皮肉をこめたい。凝り固まった喫茶店の常識、cafeのイメージのすべてを疑ってかかりたい。

 しかし、そこには普遍性と気品がなくてはならないというパラドクスも抱えていることを認識している。

 「豆」を提供するコンセプトCAFÉのイメージは避けたい。

 同じ努力ならば、低価格への努力ではなく、高エンターテーメンとを提供する努力をしたい。

 フードメニューは、心地よい空間提供のための大切な要素である。ゆえにニセモノ、不味いもの、ばらつきのあるものは避けたい。

 あくまで料理はシンプルで、食材を重視。

 レストランと同じ土俵で相撲を取るつもりはないのである。

 全席禁煙としたい。

 お茶受け(つまりデザート)は、もてなしの心で手間暇をかけ、デザート以外は手間のかからないものを用意したい。

 古いものと新しいものを融合させたい。レジシステムなどは最新機器を導入したい。

 演者と客席が一体になることと、なれなれしいこととは別である。

 店員は客に馴れ馴れしくては、エンターテーメントとして不完全である。

 店員とお客が距離感を取るような立場の違いを感じさせるレイアウトにしたい。

 ゆえに、厨房は完全に分けたい。一体型の店は活気があるが、落ち着かなくてみっともない。ステージからまったく見えない舞台袖を作りたい。

○木曜日---

引渡し。大家さんに鍵をもらう。こうして何もなくなってみると広い。

○金曜日---

店名とロゴを描いてみる。「茶亭 豆彦」「茶房 まめひこ」「MAMEHICO CAFÉ」「喫茶豆彦」「豆彦珈琲」と色々考えてみるがどれもいまいち。

とりあえず今日気に入ったのは「カフエ まめひこ」カフェじゃなくカフエとなっているのが味噌。ロゴも作ってみた。

夜は事務所で珈琲の試飲会。10種類以上の珈琲をそれぞれテイスティング。9時から始めて夜中の1時まで続く。その間10杯の珈琲は飲んだ。眠いんだが、眠くないんだかふらふらする。

土曜日

翌朝はシャキンと目が覚める。珈琲の効果絶大。事務所で朝会。5月1週から求人誌に出る旨、みんなに報告。雑誌、フリーペーパー、WEBで出るらしい。どんだけのリアクションがあるのかまったく分からない。

本業のほうも何とか順調。新番組の世界遺産と、朝ドラ「ファイト」で忙しいのか、みんな報告があっさりしている。忙しいときほど報告はあっさりしているものだ。

三茶にて、紅茶の卸Iさんと会う。紅茶の出し方について打ち合わせ。珈琲以上に、美味しい珈琲を出すことは難しい。それは、抽出時間を店側がコントロールできないからだ。ポットで飲むのが、紅茶の正しいあり方でカップサービスは間違っている。紅茶専門店ではなく美味しい珈琲を気軽に出すのはほんとーに難しい。色々と案は出るけれど、特色に欠ける。宿題として今後の検討。夜、北海道からホエー豚が届く。タッキーんちで皆でとんかつにして食べる。抜群に美味しい。筆舌し難い。ホエー豚のベーコンをなんとか店で出したい。

忙しくて掲示板に書く暇がない。リアクションがないので、メモ書き風になる。

2005年4月20日

札幌2日目と帯広 / よち

朝から珈琲豆を仕入れることになっているK珈琲に。7月のオープンに向けて焙煎現場を見ておきたかったので。伺ってみると予想外に立派な焙煎機器に驚く。

ここで、豆の焙煎についてお勉強。生豆はすべて麻袋に積まれ保管されている。その中で、ブルーマウンテンだけは樽で輸出されているそう。ブルーマウンテンとはジャマイカの標高1800m2000mの地区で収穫された豆だけ。中でも最も粒の大きいNo.1を試飲。へーこれがブルーマウンテンなにょ。いくつか質問をさせていただく。K師匠はかなりのおしゃべり好き。ずーーっとおしゃべり。おしゃべり。おしゃべり。しかし、豆の焙煎に対する姿勢や探究心はまさにプロで、本物を追求する姿勢に軽く打たれる。試飲。ブルーマウンテン、マンデリン、アイスコーヒーほかオリジナルブレンド2種類を立て続けに飲む。うげっ。珈琲のお湯に指し水をして冷まし、それからいれているので、雑味が出にくいのだそうだ。確かに普通なら5杯も飲めないものね。この店で扱っている紅茶はす横浜の○井さんのものだと知り、ビックリ。K師匠も○井さんとは20年来の付き合いだそう。うちも○井さんは、大変お世話になっている。今回カフェの紅茶は○井さんのものにしようと思っていたところ。それにしても世間は狭い。

札幌で40年以上も焙煎をされ、喫茶店を営われてきた師の言葉は身に染みる。取り入れるところ、時代に合わせて変えていかなければならないところを見極めることが大切だと感じて帰ってくる。

続いて、豆の仕入れについて相談に乗っていただいたIさん宅に訪問。タッキーとここから合流。

豆を日常的に煮ている奥様にその秘伝の技を伝授していただく。確かに、この方法は画期的。

早速、東京に帰って試してみたい。ここでもおしゃべり。今度はここのご主人様が延々と話し続けている。大概は覚えていないようなどうでもいい話しだが、飽きさせない話術であっという間に夜。奥様も、次から次へとお料理を作ってくださる。それにしても北海道の人は、みんな初対面なのにとてもとても気さくで、親切。頭が下がる。同時に男性はおしゃべりが多い。

夜はフレンチと思ったが、みんな豆と珈琲で食欲なし。またしても寿司。カウンターの板前さんが、気を使ってくれて、昨日のネタと変えてくれ、満足。帰ってきて、そのまま寝てしまう。

翌朝、早朝より帯広へ。帯広でスーパーをいとなんでおられるIさんに案内をお願いしている。十勝平野の豆を扱っている商社に今回の企画意図を説明する。現地で取引した場合、いくらで仕入れられるのかを聞く。豆という農産物は毎年天候に合わせて相場というものがあり、先物買いのブローカーが現金で商売している流通系統と、ホクレンや農協などの流通系統などとてもややこしい仕組みとなっているため、値段ははっきりといえないそうだ。また、豆には等級がいくつもあり、ぼくらが東京のスーパーで見慣れている豆は極めて品質がよい、その分べらぼうに高い豆であったことことを知る。たとえば金時豆には雨に当たって、色が落ちてしまった「色流れ」という規格外が存在していて、これにもちゃんとニーズがあり値がつけられているとか、色や形が悪い小豆の規格はずれは、中国から輸入された安い餡子に風味付けとして利用されるなど、やっぱりちゃんと利用価値があるんだとか、ダークだけど面白い話いっぱい聞く。

直接小口の取引はしないようだが、Iさんのお力でなんとか協力を約束していただく。

そのまま、豆の産地、音更町農協へ。ここでは、煮豆の缶詰とドライパックの缶詰を作っている。産地ならではの豊富な種類の煮豆をみんなで試食。この煮豆が完成したまでの試行錯誤を聞いて、気が沈んで来た。あと2ヶ月でうちは間に合うのか。みんな無口で海近くの大樹町へ。

車窓からの景色に遠くまで来たなーという感じを受ける。日高山脈に日は沈んでゆく。

山深い源ファームにお邪魔して、ホエー豚のソーセージとベーコンを試食。最高の味。正直こんな美味しい加工肉を初めて食べた。是非、うちの店で出したい。しかし、先週東京の成○石井が来ましたよとご主人。えーっ!近所で帰るのー?流通が進み全国一律に同じものが食べられるというのは不思議なことだ。

けれど、スーパーの食材に対するリサーチ力には驚く。ところがどっちの料理ショーにも登場していると聞いて、テレビにも驚いた。テレビの仕事してるくせに、自分のリサーチ力の足らなさに反省。

ご主人のあくなき探究心はすごい。今後は骨付きの生ハムを作りたいそうだ。とても難しいとおっしゃっておられた。

ホエー豚http://www.tokachi.co.jp/kachi/0408/08_19.htm

夜はジンギスカン。ホテルに戻り温泉に入る。

世の中、何事も簡単にはゆかぬものだ。気持ちがネガティブになり、何もかも失敗しそうな気がしてきたので、日記も書かず寝る。

2005年4月17日

札幌1日目

お寿司屋さんから帰ってきたところ。美味しいお寿司屋さんの第一条件はガリが美味しいことだね。いま札幌に来ています。

あっ、新ショウガの季節になったらね。みんなもガリを自分で作ってみたらいいよ。美味しいよ。

今日は札幌の喫茶店にて、カフェで仕入れる珈琲豆について焙煎の達人Kさん(64)と豆談義。いやー面白かったな。どんな話しだったか聞きたい?

その前に。

ニューヨークから荷物届いた。届きましたよ。おかげさまで。郵便局から送った荷物がね。苦労した荷物だよ。送料「驚額」の荷物がさ。

だけどさ。

だけどだよ・・・。

中開けてみたらさ。ギャーッ。

1割は割れてやんの。40ずつ買ってきたお皿やらがすべて36ずつになっちゃった。

あーよかった。ちょっと多目に買ってきといて・・・。ってそういう話しかな。

どんな荷物の扱い方してんだよ。

どんな包み方してんだよ。

タクタクアメリカ郵便局だよ。ほんとにもー。

だからお店開店したらさ。スタッフになるかもしれないみなさん、なるべく割らないでね。足りなくなっちゃうから。

お客様でいらっしゃた皆様も割らないでね。悲しくなっちゃうから。

さて。本日もこの掲示板を読んで下さっているごくごくまれな読者の方には、耳寄りな情報をお知らせするよ。

珈琲が好きな方は必見。これを読んだひとは、A.ためになった、B.すこしためになった、Cそうでもない、の3つを匿名で書き込みしてね。応えてくれたみんなから抽選で、もれなく特製珈琲豆200gをプレゼント。

Yossy君は書き込まなくてもいいよ。どうせキミとボクしかこのステージにはいないんだからさ。

さてさて、本筋。

今日は、僕がかねてから日本で一番美味しいと思っているKさんの珈琲豆の、その美味しさについて伺ってきましたので、それを対談形式で紹介するね。

よち 「Kさんの珈琲を札幌のS店で2年前だったかな、初めて飲んだときに、あっこんなに美味しい珈琲ってあったんだと、生意気ですけど思ったんですね」

Kさん「いやいや、ありがとうございます」

よち 「珈琲は好きで、あっちこっち飲んでて、東京も札幌の店も飲み歩いてますけど。こんなに後味がすっきりしてて甘くて、香り高いのは初めてでした。この美味しさの秘密っていったいなんですか?」

Kさん「うちの珈琲豆に秘密なんかないですが、まずなにより言えるのは、焼いてすぐの豆だということです。うちは自分のところでお客さんの注文に応じて焼いてますから。よその市販のものとは、とにかく鮮度が違う」

よち 「焙煎したてっていうのはそんなに違いますか」

Kさん「まず圧倒的に香りが違います。普通市販されている珈琲豆は、一括でローストしてますから、流通に乗せ、お客さんの手元に渡ったときには、すでに焙煎してから2週間は経ってるんです」

よち 「えーっ」

Kさん「鮮度封じ込め真空パック、なんて売ってるのはなお怪しいです。珈琲というのは焙煎して直後からどんどん炭酸ガスを発生します。新鮮すぎるとガスが膨張して真空にしても膨らんでしまって大変なんです。引いてあればなおさらです。だからガスが抜けた豆をいくら真空にして売ってももう香りは飛んじゃってるわけだから」

よち 「古くなったものでも封じ込められてると新鮮なのかなって思いますもんね」

Kさん「いれてみて泡立ちでわかります」

よち 「東京でもS店通じてKさんの2年近く珈琲豆を取り寄せていますけど、1週間過ぎると泡が経たなくなってきますものね」

Kさん「そうですね。そうなると香りがなくなります。昔、わたしが大手の焙煎会社にいたころ、もう40年以上も前ですが、その頃はまだ、各支店で焙煎機を持っており、ひとつずつお客さんに合わせて焙煎していたんです。ところがそれでは、会社にとってうまくないんです。というのも焙煎するには熟練の腕が必要でしたから、各支店長が朝から会社来て、なによりも豆を焼いてるなんてことが多かったんですよ。現場のトップが、社員よりも豆と対話しているほうが長いっていうのはやっぱりマズイ()

よち 「それは確かに。いくら美味しくても売り上げは落ちますよね」

Kさん「それが、ドトール珈琲が出始めたりして、安さと効率を優先する時代に変わっていくと、焙煎も本社で一括しようとなった。それで全国に配送するようにしたんですね。会社にとっては都合がよかったんでしょうけど」

よち 「マズイ珈琲が普及した()

Kさん「そうです。全国一律に()

よち 「それで、20年前に会社を辞められて、焙煎専門店を始めたわけですか」

Kさん「そうですね」

よち 「でもこの20年。喫茶店がつぶれて、シアトル系カフェが来て。コーヒー業界もすっかり様変わりしたんではないですか」

Kさん「変わりましたね」

よち 「でも、グルメ珈琲ブームで昔よりはファーストフードもずいぶん美味しくなってきましたよね」

Kさん「焙煎技術が進歩したり配送手段、抽出マシーンが飛躍的に進歩してますから」

よち 「ボクは珈琲を小学生のときに初めて飲みましたが、子供心になんて不味いんだろって思ったことを覚えてます。大人になったらこれが美味しいと思うようになるとは絶対に信じられなかった。いやむしろ、珈琲が美味しいと思うような大人になってはいけないと信じていた」

Kさん「()」あの頃は今より酸味が強かったですから、子供には飲みにくかっでしょうね」

よち 「そうそう。今でも酸っぱいのはヤです。あと墨汁みたいに煮詰まったの。保温のし過ぎで」

Kさん「ハハハ。ありました」

よち 「モカとかキリマンジェロ、コロンビアみたいな酸味系の豆から苦味系の豆に主流が移ってるんですか」

Kさん「豆の種類の変化というより焙煎の程度の変化です。珈琲豆というのは木の実ですから、そこに含まれるタンニンや水分が渋みや酸味のもとです。ですが、それを充分にローストし水分を飛ばせば酸味は消え、タンニンは苦味に変わります。ですから、イタリアンローストのように深く煎れば、どの豆でも大して味は変わりません」

よち 「確かにスター○ックスのドリップコーヒーって、今日のコーヒーって毎日豆の種類が変わっていて、味も変わってるはずですけど、それほど味に違いはないですね。すべて押しなべて苦いだけで」

Kさん「だからミルク入りが流行るんです」

よち 「女の子はみんなラテだもんね」

Kさん「深煎りというのは、しすぎると全部同じ味になる恐れがあります。またもともと苦味の強い豆を深煎りにすると、ただただ苦いコーヒーになってしまう。うちの深煎りブレンドはあえて酸味の強いタイプの豆を深煎りして、苦味と酸味を抑え、

焼き加減も豆の中がウェルダンにならず、ミディアムレアに焼けるように注意しています。そうした豆を程よくブレンドすることで後口すっきり、苦味がさわやかとなる」

よち 「言うのは簡単だけど難しいでしょうね」

Kさん「毎朝その日の天気を見て、湿度はこんくらいだから、今日はこんくらいだなと勘を頼りにやるところも多いですね」

よち 「甘みはどうなんですか。なんかこうKさんのは甘い感じがするんですけど」

Kさん「甘みというのはさらに難しい。昔の人はコーヒーに砂糖を入れて飲みましたでしょ」

よち 「うちのおじいちゃんは必ず角砂糖2コ入れてました。真似して飲んでみたんだけど、カップを飲み干すと下にざらっと溶けきれない砂糖がたまってて。それがのどに垂れてくる感じ。飲んだ後、水をお変わりして口ゆすいでゴクリとしてからお会計、みたいな」

Kさん「あの角砂糖はひとつ10gです。当時は体力仕事が多かったせいもあるでしょうし、お菓子とかケーキなんかなかったこともありますけど。珈琲は砂糖を入れて飲むものでした。だから酸味があって後口にコーヒーの味が残っても、割合とよかったわけです。ところが時代が変わって、砂糖があんまりありがたくなくなってきたでしょ」

よち 「砂糖大敵論者が増えましたものね」

Kさん「なんでもブラックがいいとなった。するとブラックで飲んでも、飲みやすく、すっきりしていて、なおかつほんのり甘く、という必要が出てきた。豆って深く煎ると中の糖分がカラメルとなって出てくるんです。それが甘さをかもし出す。それを加えることで甘みをプラスするんです。

珈琲というのは、焙煎の仕方。その豆のブレンド具合、引き方、落とし方、鮮度によって珈琲は無数に味が変わる。だから面白いし、それを追求していきたいんですよ」

と続いたわけでした。

明日は、朝から、Kさんの焙煎工場を見学。幻のブルーマウンテンNo.1を試飲でちゅ。

眠たくなっちゃった。今日はおしまい。ばいばい


いろんなこと

2005年4月15日

よち

午前中、事務所でフードコーディネーターの先生と豆についての打ち合わせ。

昔からある日本の豆を美味しく手軽に提供するにはどうしたらいいかというところが、このカフェの一番の肝であり弱点。ここを何とか克服しなくては。

I先生は、ニューヨークに行っている間に仕入先や調理方法について多数検討してくれており大変有難い。豆は光明の兆しあり。

午後から不動産屋で正式な賃貸契約を結ぶ。大家さんも来ていた。大家さんはその地で8年ものあいだ喫茶店を営んでおられたそうで、長きに渡って店を愛してくれた常連さんがたくさんいたらしい。うちの始める豆カフェもみなさん楽しみにしていると言われた。いたらないこともありますが、よろしくお願いしますと答えときました。まだ、あんまし自信がないので。

契約後、今回大変お世話になった三宿にある不動産屋のMさんとコロ○ドでお茶。今回たくさんの不動産屋さんと付き合ったが、Mさんが最も熱心だった。一見するとひょうひょうとして熱心に見えないが、いつまでもしぶとく良い物件を紹介してくれた。Mさんがいなければ今回の物件は押さえられなかった。不動産は縁物というがほんとにそう。オープンしたら来てくれると言われる。いたらないこともありますが、よろしくお願いしますと答えときました。

お昼は三茶にある長崎ちゃんぽん。この街はひとつ裏に入るとタイムスリップしたような古い町並みがあって面白い。なんか映画が撮りたくなった。カフェが片付いたら劇団も始めなくちゃ。

その後、名古屋のレジ会社とデニーズで打ち合わせ。打ち合わせ場所に困る。コロ○ド、ス○バ、ド○ール、キャロットタワーのこの辺りはどの店も座れないくらいに混んでいるのだ。どこにこんなに人がいるんだ。「すごい人がおりみゃすなー」と名古屋弁で感心してた。土日となるとこれどころの騒ぎではない。仕方なくデ○ーズで打ち合わせ。そこでも待たされる。NYで見た、パネルタッチのレジシステムを導入したい旨伝える。導入するメリットは多々あるが、小さな店でコスト的に採算が合うか。導入実績も大型店が中心だったが、今後は小さな店にも導入したいと考えておられる。なるべくシンプルで低価格な見積もりを提出してもらうよう告げる。coo'S cafeで注文がてんてこ舞いになった痛い思いが、最新レジシステムの導入を検討するきっかけになっている。

その後、厚木の喫茶店を下見。内装がすばらしい。

明日は朝から北海道。日曜はタッキーも来るらしい。

2005年4月14日

ザックリのわけ / よち

ニューヨークから帰って来たよ。雨ばっかですんごく寒い。おかげでわずかに桜が楽しめてるけど。それにしてもココントコ暑いね、プエノトルコ並みに。どこって?コノ掲示板だよ。

ねぇみんな大丈夫?酸欠じゃなぁい?

洞窟で焚き火するとやばいからね。あんまり焚き付けないようにしなきゃね。燃やしたら火の始末もしようね。

で。いま栃木の山奥です。こっちは桜も咲いてねーよ。さらに寒い。今日はこの小さな街の小さなカフェにぶらっと来てみたのでした。この町にはよく知られたカフェが何軒かあります。そしてその何軒はいずれも心地よく、16年前、一人の青年が始めたものでした。

ニューヨークに住んでいたころ、僕は好きで、毎朝カフェに行っていました。陳列棚にはザックリと食べ物が立ち並び、ゲストが量も好みも選べる楽しさ。席に着くと、大き目のカップとお皿にザックリと珈琲と食事。ザックリした店員が「ENJOY」と一言。やはりザックリとした広いテーブルで、手紙を書いたり、勉強したり、おしゃべりしたり。「ザックリとした心地よさ」ってなんなのかなと、ずっと考えてました。

今回NYに出かけたのは、けしてあるひとつのカフェを参考にしようというものではなありません。高級スーパーや庶民スーパー、グリーンマーケットやベンダーに見る陳列のしかたや、壁のように建ち並ぶマンハッタンのビル群、道行く人々のせわしない歩き方。そして何よりその町のにおいや空気、を自分なりに感じたのでした。

じゃあニューヨークに視察に行ってきましたと。そのスタイルをお勉強してきましたね。東京で似せれるとこは似せて、やってみましょうと。そうすれば当たりますよ。ニューヨークスタイルはブームですから。さぁロゴはどうしましょう。デザインはどうしましょう。

それはまったく違ってるなというのが僕の直感です。

アメリカの、中でもニューヨークという特異な街がNY caféを創っているのです。今回狙っている「ザックリ」とは、NYの例を言えば、アメリカの豊かさの上に成立したのです。それはつまり、アメリカの粗放的農業による莫大な生産力だったり、高サービスを享受する人が数多く住んでいる経済状況だったり、人種間の賃金格差が可能にした安い労働力なんかもそうだし、地震が起きない硬い岩盤の上にマンハッタンが存在しているということだったり。

カフェとはオーナーが作るのではなく、街や時代が作るものなんですね。その土地の水を沸かし、お茶にしたり珈琲にしたりしてお金を取っているのですから。街が関わってくるのは当たり前のことです。

そういうことをなんかふと忘れそうになるんですね。

東京のカフェの多くがニューヨークやパリのカフェを目指していますけど、どこか違っているのは、スタイルだけを真似て、その町の空気を読んでいないからじゃないかと思うわけです。だから外国のカフェを目指してしまった時点でその企画は失敗なんですね。無理にニューヨークを目指せば、どうしたってチープなイミテーションになってしまう。それは絶対に避けなければならないことです。今回僕がニューヨークで仕入れた生の情報など、三軒茶屋では役に立たせてはいけないと、帰ってきてから気づいたのでした。

じゃぁ日本の東京の三軒茶屋で、僕がいま始めるカフェに、僕がわずかにできることとはいったい何なのかと。

日本にも大好きな喫茶店、今風に言えばカフェ、が少なくなってきてますけどあります。

だからこういう考え方をしたのです。

親指と人差し指は違ってみえるけど、手のひらでつながってるように、僕の好きな世界のcafeと、僕の好きな日本の喫茶店は、どこかできっとつながっているんじゃないかと。

頭がまだニューヨークのうちに日本の好きな喫茶店も見ておこうと。そしてどこにその共通点があるのか探してみよう。朝もやかすむ東北道を4時間飛んでやってきたのでした。

珈琲を飲み、店内をぐるりと見渡せば、何度か来ているのに違って見える。

16年前。このお店を、この街に出したオーナーの気持ちが色んなところから伝わってきます。そしてこの店のすごいところは、オーナーさんの気持ちが静かに、けれど頑なに守られているところです。

日本では、バブル以降、「喫茶店」は嵐のあとの稲穂のようであり、スタバ以降、「カフェ」は雨後の竹の子のようでした。絶滅種のあとの新種は、絶滅しないようなDNAが組み込まれて誕生します。いま「カフェ」をオープンするには、マーケティングとか、客単価とか、コンセプトとか、どうしたってチマチマ考えざるを得ないのは仕方のないことです。

だけど。ほんとはそんなこと、どうでもいでしょ。マーケティングを信じるということは、今の時代に合わせるということなわけで、そういうものは仮にオープン時に合っていたとしても、すぐに次のマーケットを探らなくては、あっという間に古臭くなってしまう。僕はそういう店を始めるくらいなら始めないほうがましだと思っています。

カフェというのは(ほんとはカフェという響きもなんか違うんだけどな)、まぁぼくの考えるお茶が飲めるお店というのは、自分ひとりになれる場所であり、人と会って話すところであり、それ以上でもそれ以下でもない。どんな時代であれ、ひとりになる時間は必要だからお茶を飲むのだし、ネットでチャットできたって気の合う人がいて話しができるところがあるなら、それ以上の娯楽施設なんかないわけです。

「豆」を選んだのもそう。日本人にとってのスイートとは「豆」です。和菓子なんて姿形違えど、結局はアンコでしょ。アンコってのは豆でしょ。とにかく、普遍的なものをやりたかったの。どんな時代にも変わらないもの。それが「ザックリ」の正体なんじゃないかな。と思いながら帰ってきたのでした。

帰ってくると事務所に荷物が届いてました。それもアメリカから。やった!無事だったんだ。イヤー苦労した甲斐あったね。色々あったけど無事着いたんだね。偉かったね。よかったよかったっ。

でもさ。あれ・・?あれあれあれ?ギャーッ!ウソー

コノ顛末は次回に続く。バイチャ。

2005年4月10日

ニューヨーク4日目 / よち

それにしても毎日毎日カフェ三昧で行こうと思ってた美術館にも、ミュージカルにもまったく行けなかったよん。グランドゼロも見てねーや。昔の友達にも会ってねーし。それどころか、いわゆるレストランすら行ってねーじゃん。はやりのメグものぞいてみたかしよー。カフェカフェカフェカフェでオレはカフェ大周かっつーの。なんちってよちです。

今日は朝からついてたの。そういう日ってあるじゃない?学校行く途中の信号が全部青だったとか、電車が待たずにすぐ来たとか。まぁその程度なんだけども。ある雑貨屋さんへ行きました。おとといそこは見ていて、実はちょっとがっかりしてたわけ。全体的な色使いが思ってたイメージと違ってたから。ほんとは今回の旅行の目的のひとつでもあっただけに、残念な気がしてました。結局、ほかの雑貨屋さんで干し芋はそろえたんだけど、。あっもとい、欲しいものはそろえたんだけど。郵便局まで10箱も運ぶ羽目に遭い、挙句、送料が買った以上の金額になったというエピソードはすでにお伝えしたとおり。

今日は買物しないって決めてたから時間もあるしと思って、そのイメージの違った雑貨屋さんにもう一度行ってみたわけです。

ところが、ひとつひとつ丁寧に見た回ると、よさそうなものがあるじゃありませんか。センスがいいというより、ちょっと笑っちゃうようなものがあるの。見落としてたわけです。このグラスいいかも、これも買っとこ。あらこれもいいわ。カフェにこんなのあったら楽しいわね。なことやってるうちに、全部40個ずつ買うからさ、あっという間に増えちゃったんだよね。もうしょうがねぇや郵便局行きだと思ってさ、レジで言ったの、郵便局で日本に運ぶからダンボールに詰めてって。

レジには120キログらいのはある黒人の女の子。

「あなたが運ぶの?」

「まぁ」

「その体で」

「無理だと思うけど、近くに郵便局あるから。台車を貸してください」

「いいけど、今日はポストオフィス閉まってるわよ」

「えっ」

「サタデーよ」

「あたー(こまちたな)

「あたしが送ってあげる」

「どこに?だって、ジャパンだよ」

笑うと、前歯が上下1本ずつ抜けているのが目立つ。

OK No ploblemHold on please・・・あなたはリラックスして店内でも見てればいいわ」

って荷物ほっといて行っちゃったの。ほんとかよ。ジャパンてわかってんのかよ。どうせ

「ジャパンてジャパンのこと?」

「さっきから、そう言ってんジャン」

系の落ちだよキット。

彼女、ギャップのモデルみたいなイケメん兄ちゃん3人連れてね、

「ごめんね、てこづっちゃった。でももう大丈夫。来週末には届くわ。送料は3万円いただくけどね」って言うの。だってさ、まずこの人たちは荷物を梱包もしてないんだよ。だから何をどうやって、送料をはじき出したのかわからない。ざっくり3万円。それに、前回のときは正直申し上げて送料だけで15万円かかったのでしたから。ちょっとちょっとそれどういうこと。だったら、全部ここで買ったよー。

あーでもねそのとき。昔のことを思い出した。ここで暮らしたときのことを。

ホントにこの街には、いろんな人たちが、それぞれいろんな価値観で暮らしてるんだ。初めてここに来て、暮らしたとき、もうこんな街大嫌いで、言葉は通じないし、街は汚いし、みんな不親切だし、食べ物はまずいし。お願いしたことをしてくれないことも多いし、雑だし。ミュージカルもハリウッド映画も大嫌いだった僕にとって、この街のどこがいんだかまったくわからなかった。

けれど、しばらく暮らしてると、今回のようなことがいっぱいあるの。自分の価値観からは考えられない、いいことも悪いことも。アメリカ人て大雑把だからさー。というのは簡単だけど、そうじゃないひともいっぱいいるし、食べ物だってぱっと来て、ぱっと食べれば、量は多いし大概は日本の舌には合わないけど、しばらく暮らしてみると、とっても美味しいところが何気なくあったりね。服の流行なんか日本で騒ぐほどないし、みんな勝手に好きなもの着て、好きな音楽聴いて、好きなもの食べて、好きな神様信じて、困ったときは困ってるって叫ばなきゃ誰も助けてはくれないけど、叫べば、知らない人が飛んできたりね。

日本にずっといると、自分の考えた通りのことが起こるの当たり前でしょ。だからみんなでみんなに甘えてんだよね。

今回のことも、初めのことだけなら、訳知り顔で「アメリカで買物して送るのはやめなよ、すごい送料かかるんだから、日本で買えばいいよ」って言ってたと思うの。だけど、やっぱり、それは間違ってるんだと思う。道を歩いているとき、誰に出会ったか、自分がどうしたか、どう思ったかで、同じことは2度起こらない。そう信じたほうが、ずっと人生は楽しい。アメリカ人ってさとか、あいつってさ、こういうのってさって、世間を訳知り顔でタカをくくってはいけないんだと思う。日本にいればネガティブな情報が多く、やる前からみんなタカをくくってしまうけれど、結局タカをくくれば、くくった答えしか待っていないんだと思う。

2005年4月 9日

ニューヨーク3日目 / よち

こにゃにゃちわん。ぬるま湯よちです。

今朝もAM3時起床。PM5時就寝。完全に日本時間で暮らしてます。

今日も一日ご苦労様でした。お疲れになったでしょう。 あんな大荷物をお一人でお運びになったんですものね。と自作自演でねぎらってもみる。そうだよな、疲れたよなー。なんか頭が少しおかしくなってる。

朝からクイーンズのジャクソンハイツにあるインド人街に出かけました。お店で使うスプーンやフォークなどの金物は、インド製のチャチなものにしたくて探しに行きました。街のスーパーには所狭しと果物や野菜。そしてレンズにヒヨコと豆も無数に売ってました。あっ、インド人がいかにマンゴー好きかという証拠写真撮ってきたよ。見てみて。

目当ての金物がなぜかブッダのお店で発見。日本で言う仏壇屋かな?ほら象の顔した仏像とかあるでしょ。あーいうのとか、経典とか、仏具が無数に売ってるの。ここのディテールだけで2時間はしゃべれるよ。この店でおあつらえ向きの銅のカップを発見。あっこのカップをキンキンに冷やしてアイスコーヒー出したら面白いかも。と思いつき、ぱっと40個買いました。もう郵便局で送るのはめんどくさいし高いかんね。おいら、がんばって、手荷物で持って帰るさ。

ところが。これが重てーの重たくねーのって。重たいんだけど、そうだよね銅なんだよね。手荷物検査で金属探知機鳴りまくりだよね。しくりんこ。

朝早くにこんなもん買っちゃったから、今日一日まさに重苦。ホラモウ階段終ワリダ。ガンバレ! オイッチニ、オイッチニ。人間つらいことが続くとね。独り言って多くなるの知ってた?気づいたらずっと地下鉄の上り下りんとき一人でしゃべってんの。不気味だよ。

マンハッタンに戻ってきて、次はチェルシー。このあたりは食肉卸の倉庫街だったんだけど、トレンドショップやレストランができてすっかりオシャレスポットです。よちはそこのチェルシーマーケットへ。古い倉庫にNYの有名な食材店がモールのように軒を連ねてんの。どの店もセントラルキッチンを備えていて、ここからマンハッタンの各お店に卸してるみたい。カフェも充実してて、ゆでた豆を扱ってる店もあった。調理器具や食器のお店もあったので物色。品揃えは充実してるけど、これなら合羽橋のほうがすごい。イヤ合羽橋はすごいよ。ニューヨーク来る前に、東京のほうがすごいよ、ニューヨークなんか行ってどうすんの?ってあるアメリカ人から言われたけど、いやほんとにその通り。買物なら東京のほうが品揃えもいいし、なにより安いよ。

でもね。

確かに東京には世界中から良い品が入ってきてるけど、むしろ良品すぎるわけ。つまりは日本人好みの売れ筋ばかりが入ってきてるの。たとえば同じアイテムでもおとなしい色だけが日本には入ってきてるし、「イヨーにでかい」とか、「何に使うんだこれ」とか、「ハハハ、ばかばかしい」とかっていう愚品はないわけです。そりゃそうだよね、輸入しても売れないんだもの。だからみんなどっか似たり寄ったりなんだよね。今回僕がニューヨークに来ているのはそういう愚品を探してるのと、それよりも、いわゆる外国のザックリ感を演出するための微妙なディテールを確認しに来てるわけです。他人に自分の感じている雰囲気を伝えるには、小さくて細かな積み木を重ねて見せるほかないわけで、そういう積み木がどこかに落ちてないかなという目線で見渡せば、見慣れたものだって違って見えてくる。だからニューヨークじゃなくたってホントはどこだってよかったんだよ。エッセンスだけいただければいんだからさ。

次はノリータのフランス人がやってる小さなカフェへ。すごい繁盛してる。若者カフェって感じ。クリエーターがよく集まるらしい。あーらしいらしい。東京の今時のカフェによく似てる。なるほど。どこかけだるくて、それがオシャレな感じ。きっと欧米のどこかに源流があってその支流が日本に流れてきてるんだ。

だけどこういう店は嫌い。なぜかじっと観察してみた。食器も内装もチープだけどセンスいいし、みんなこのあたりに住む若者が自分ちみたいに利用してる。そういうとこはいいよね。「ちょっとちらかってるけどその辺座って」みたいな。でもね。なんかそれが僕には田舎くさく写る。もっと店員と客に距離があったほうが良い。店員同志は仲良くてもイイけと゛、客と仲良しはイヤなの。そう感じさせるひとつにはカウンターと客席が設計段階で物理的に近すぎること。それとオープンキッチンのキャパ以上にメニューが多くてはやってるから、店員の兄ちゃんがハリキリすぎ。活気は伝わるけど、それってなんかカッコ悪い。「腹減ってんだろ、待ってろ、急いでなんか作るから」みたいな。うちも狭いわりにメニューが多くて似たようなことになりそう。やっぱ完全に厨房は分けよっかな。水鳥は水上だけ見せてりゃいんで、必死に水掻いてるとこ見せることないもんね。だったらこんな日記を書くなよなって話しでもあるんだけど。それとこっちはタッチパネルでオーダーを取ったりレシート出したりするシステムが基本的にどんな小さな店でも入ってる。 そのほうが間違いも少ないし、初期投資はでかいけど考えたい。

結局いろーんな店を見て思うんだけど、世界の名だたるレストランは「便利で安い」を追求し過ぎちゃって、その代わりになにかを失っちゃったんだ。僕が好きなカフェやレストランは便利じゃないし、安くもないけど、変わらないなにかがあって、不便だとか高いだとかそんなことを感じさせない店なんだ。そうあるにはどうしたらいいかをこれから必死こいて考えなくちゃいけないし、そういう店にわずかでもしたいからこそ、こうして重い荷物を運んでいたのだ。

ありがとう仏陀!ようやく悟ったよ。わざと僕に重い荷物を運ばせて気付かせてくれたんだね。手と手を合わせてしわあせ。ナーム。

2005年4月 8日

ニューヨーク2日目 / よち

ぁ色々と買物をしていかないと残り3日しかないかんね。

昨日まで見ためぼしいものを思いつくままに買っていかねば。

朝からアッパーウェストのカフェに出かけてみる。テロの取材で3ヶ月 滞在していたときこの近くのホテルだったから、この辺りはちょっと詳しい。このカフェはメグライアンとトムハンクスの映画の舞台になったことで有名だけど味や雰囲気は大したことない。けど外見が出窓になっているヨーロッパ的なつくりがニューヨークでは珍しく、街路樹も店の一部となっているところなど今回のうちのカフェのデザインにとても参考となり、写真を撮りまくる。コーヒーを飲むが、隣の白人女性が携帯で30分以上喧嘩してた。すごい美人でそれだけで映画みたいだった。

続いてはスーパーZabar'sへ。ここの品揃えは世界美味美術館みたい。こんだけ美味しそうな食材があるのに、生涯ほとんどのものを食べずに終わるんだと考えると悲しくなる。日本でチーズが嫌い、ハムが嫌いというひとがいるけど、給食で食べたチーズやハムがいかに間違っているかここに連れてきて教えてあげたい。Zabar'sの2階のキッチンツール売り場へ行く。個人的に欲しいものがあるがやめとく。その足で、インテリア雑貨のお店へ。

昨日見ておいたディスプレー用の食器や、雑貨、時計を買い込む。どれもセンスよく、日本にはないサイズのものが多い。ついつい買いすぎる。東京から金持ちが買占めに来たと店員総出の大騒ぎ。割れ物が多く、丁寧に梱包したら、あっという間にダンボール10箱になった。ところが・・・。ここまではよかったにょ。

こっからがもー大変だったんだから~ぁ。だってさ、これをどうやって日本に運ぶわけ?店から宅急便で送ろっかなと思ってたんだけど、海外には配送しないって言うじゃなぁい。仕方ないからペ○カン便に電話したにょ。そしたらとっつぁん、厚生省がウンチャラカンチャラ、ですからペチャクチャって輸入許可を取らないと運べないっていうし。エーッ。

途方にくれたね。で店員に相談したら近くに郵便局があるからそこまで運んでやるってドナっていう黒人が言ってくれたの。巨大な台車にダンボールを積んで、ドナと僕の二人で歌いながらPOST OFFISSまで行ったよ。昔、日本からおんなじようにニューヨークに引越しの荷物を送ったとき、半年かかったかんね、全部が届くまでに。大事なものはFDEXで送るべきなんだよ。いやな予感は的中。

郵便局はもう滅茶苦茶で。後はショートコント集をお楽しみください。「お前こんなに荷物持って、引越しするのか」

「はい」

「この荷物は飛行機で送るのか?それともボート?それとも自転車か?こいつは安いんだがちょっと時間かかるぜ。ヒャッヒャッヒャッヒャッ」

「・・・・・・」

「おい、お前の住所を書けよ」

「だから旅行でホテルに滞在してるんだってばぁ」

「ホテルの住所は?」

「わかりません」

「おいだれか、オレのフレンドに住んでるところを教えてやってくれ」

老人A「○×ホテルか。そいつは○×△だ」

「じいさんにお礼しな」

「テンキュー」

「お前そんな荷物も持ち上げられないのか」

「だってー、これ高すぎるよー」

「おいだれか腕に自身のあるガイはいないか。フレンドの荷物を計りの上に乗せてやってくれ。ストロングウーマンでもいいぜ。ウヒャッヒャッヒャッヒャッ」

マッチョな客AOK

「ソーリー、テンキュー」

その後、やれ、中身見せろ、シール貼れ、テープ買って来い、飯おごれよ、重過ぎるから新しい箱に詰め替えろ。と、ゆうに4時間、郵便局で働きました。

しまいには「お前まだいたのか、ここで一生働くつもりか」って言われ、僕には言い返す英語力もなく、「もしもピアノが弾けたなら、思いのすべてを歌にして、君に聞かせることだろう だけど僕にはピアノがない 君に聞かせる腕もない」。西田敏行バンザーイ。

 帰りしな、送料の領収書見たら、買った値段より高かったよん・・・。ヒャッヒャッヒャッヒャッの顔が憎い。

これで荷物着かなくて、全部ホテルに戻ったりして。ウヒャッヒャッヒャッヒャッ。

2005年4月 7日

ニューヨーク1日目 / よち

朝からカフェをはしごする。

マンハッタンに10店舗ほどあるベルギーのベーカリーカフェは、昔ニューヨークに暮らしていたころよく来ていた。広いテーブルとざっくりとしたサービスは、うちのお店でも目指すところ。コーヒーがポットで提供される、サラダが大ぶりに盛り付けられている、店内の雑貨類、包装紙、 内装どれをとっても参考になる。卓上に置かれている塩コショウ、オリーブオイル、バルサミコなどの調味料や無料のジャムは、この店のスタイルを表している大事なアイテムとなっている。コーヒーとパンで700円は高いが、高いと感じさせない演出になっている。うちの店でもこうしたら!といくつかひらめいて次へ。

途中グランドセントラル駅のフード市場へ立ち寄る。スノッブな店が並ぶこの市場は、値段が高いのであまり人はいない。その後、高級スーパーのCITARELLADEAN & DELUCAZABAR'SFAREWAYへ。どのスーパーも日本に比べて、ハムやチーズ、肉、野菜、オリーブの実など客が選べる自由があるところが楽しい。ディスプレーも客に選ばせるようになっているところがとても参考になる。品数多く選べるのは今の東京でもそうだが、量を選ぶ楽しさがない。量を自由に選べる店にしたらどうだろう。量が多くても、少なくても値段は同じ店だ。

FAREWAYにある豆のディスプレーはとても参考になった。やはりSOHODEAN & DELUCAはなにより品揃えが圧巻。最近、丸の内や渋谷にも店を出しているけれど、ニューヨークに比べればあまりにちゃち。おそらくライセンスを取って、日本の企業が仕掛けているのだろうが、体裁だけ外からいただいて中身はスカスカな店を作るところが今の日本らしい。東京はあまりに人件費が高く、家賃も高いためか、体裁ではなく本物を出している店が極端に少ない。ニューヨークではまだまだ安い労働力というのが残っており(要は人種による賃金格差ということなのだが)、それがこの町のサービスを支えている。東京で本物を出せば高級店にならざるを得ない。だからどうしても安い店は体裁よろしく、まがい物を出してしまうのか。いやそれだけでなく、日本人というものが、そういうまがい物に対して寛容な人種なのだろう。

DEAN & DELUCAカフェでお茶をする。 東京でも最近出てきたアメリカンドーナツは(ニコ玉の高島屋にもできていてびっくりした)相変わらずの人気。

僕が住んでいたころ、少年がおじいちゃんの秘伝のレシピでせっせとドーナツを作っては自転車で高級スーパーに卸していたのを取材したことがあるがそのころよりは、ずっと進化していて、正方形に穴の開いたドーナツまであった。

ドーナツといえば、朝になると街角でベンダーが1ドルで売っているのがNYの定番だけど、いったい彼らはいくらで仕入れ、いくらの儲けがあるのか。マンハッタンのベンダードーナツの味はすべて一緒だから、いっせいにどこかから仕入れているに違いないが、元締めだけが大もうけなのだろうか。うちの店でもパンを仕入れて売りたいのだが仕入れの値段に困っている。

ユニオンスクエアーでグリーンマーケットがあったので立ち寄る。春の花に混じってアジサイが売られていた。

近くにある業務用の食器を扱う店に立ち寄るがあまり品揃えがよくない。ノリータ近くの厨房機器の問屋街に行ってみる。中国人が経営している店が多く、中華レストランをやるのには便利そうなものばかり扱っているが、探している食器類は見当たらない。あと3日で必要なものはそろうのかな。あしたはクイーンズまで行ってみよう。だけど莫大な食器類をどうやって送るのか。

疲れてホテルに戻ったら、そのまま寝てしまう。時差ぼけが続いているのと、マンハッタンに来るとよく歩き疲れる。それ以上に食べているので痩せはしないだろう。真夜中に目が覚めたので、シャワーを浴びて近くのコリアンタウンにユッケとソーロンタンを食べにいく。久しぶりだけどおいしい。

それにしても量が多い。量を選べる自由はアジアにはない。

2005年4月 6日

こにゃにゃちは / よち

右隣にコーラとコーヒーを交互に飲んでるありえない中国人のおっちゃんがいます。あっ目が合っちゃった。ニーハオ。

左隣には前菜のアイスバーグレタスを上手に箸で食べている恰幅のいい白人女性が。しきりに何を書いているのかと聞いてくるよぉ。

卒業論文ですとテキトーなイングリッシュでウソ言っときました。こにゃにゃちはキッチンクーのみなさん。

太平洋を ゆっくり北上し、まもなくアラスカ上空を通過しそうな管理人さんこと、ヨチです。今年はヨチというあだ名にしました。みんなヨチと呼んでね。

ただいまニューヨークに向かう飛行機の中、あんまり退屈なので、書き込みをしています。

最近、ちょっとどうなのそれっていう人が多くてとても困っています。昨日も、友達の女性とお茶を飲んでいたら、「最近、中華の周○徳さんって見ないよねー」って言ったら、「だってイン税かなんかでつかまったからでしょ」って、さらっと言われたの。「印税?脱税じゃなくて?」って言ったらさ、「あっそ?まぁ、イン税もダツ税も似たようなもんジャン(細かいこと気にスンナよ男のくせにというニュアンスを含む)」って逆切れされました。カチンと来たので「イン税とダツ税が一緒なら、イン毛もダツ毛も一緒なのかよっ」て言い返しました。そうしたらさらに強い語気で「同じなわけないジャン。意味わかんない」って冷たくされました。間違ったのはそっちなわけで。でもイン毛とダツ毛は、印税と脱税よりはむしろ近いんじゃないかと思われ。セクハラだから黙ってたけど。セクハラといえば、女の子たちと手作りのマンゴープリンを食べていたときに、このマンゴープリンはおいしいね。どうやって作るの。それはインドのどこどこの缶詰を使わなきゃこのおいしさは出ないの。へぇーインド。インドなんだーって話しになったわけ。ここでヨチ。「インド人ってよくマンゴーをよく食べるんだよ。マンゴーを食べると子宝に恵まれるって信じられていてインドの女性はよく食べるって聞いたよ」って言ったのね。そしたら同席していたアメリカ人の女性が「really?」って尋ねてきたの。インド人がマンゴーを食べる話しはほんと。でもその後の話しはうる覚えだったから、「まぁ、バナナを食べたら風邪が治る、くらいの迷信だろうけどね」ってテキトーに日本語でごまかしたの。そしたらさ。その女性がな・ぜ・か、ムッとしてんの。なんでなんで?同席していた女の子によれば、「子宝の話しをして、バナナうんちゃらかんちゃらなんて楽しそうに話してる彼は、卑猥な話しをしてるんだろう」って思ってるって。なんかこっちも必死になっちゃって、「Ah、バナナ is ols timeexpensive で、japanese にとってlike medicine」ってわけのわかんない弁明をすればするほど彼女は怪訝な顔してるし。バナナから何連想したのか知らないけど、よっぽど卑猥だよ。そうそう、子宝といえば、我が家にも今年娘が生まれまして、友達がかわるがわる可愛い可愛いってあやしてくれています。新米パパママにとっては大変助かってるんですけど。赤ちゃんて泣くでしょ。なにがそんなに悲しゅうて、そちは泣くのじゃ。ほーんと一日中泣いてる。わりと周りには子供のいない友だちが多いからさ、泣いたらどうしらいいのかわからないみたい。でも「どちたのどちたの」って一生懸命抱っこしてくれたりあやしてくれたりするんだけど、烈火のごとしでダメなのねー。うちの子は抱っこしただけでは泣き止まなくて、抱いて歩いてやらないと泣き止まないの。だから「ごめんね、歩かないと泣き止まないの」ってお願いしたわけ。「そっかそっか。そうだよね」って彼女、娘の脇を持ち上げ、М字に曲がった足をテーブルの上に立たせて「おいっちにおいっちに、歩いてごらん」って新生児 を歩かせてっから。もうワンワン泣くわ泣くわで大騒ぎ。娘じゃなくてあんたが歩くんですからーーーージャカジャン。というわけで、そろそろ狂牛病の影響がじわりじわりと日本にも迫ってきた感がありますね。

 さて、カフェオープンの話し。ついに正式に決まりました。7月上旬に三軒茶屋のキャロットタワーの前にオープンします。豆のデザートと簡単な食事を中心とした外国風のカフェです。ここまで来るのに、まぁ大変だったけろね。これから、7月までさらに怒涛の日々が始まります。あしたからのニューヨークでは店で使う食器の買い付けをしたり、いろんな食べ物のお店をブラブラと回ります。久しぶりにここで連載を始めてもいいかなっていう気分なので、しばらくの間、ヨロピコね。今日も笑顔がホクホクKITCHENCOO!