2005年4月 7日

ニューヨーク1日目 / よち

朝からカフェをはしごする。

マンハッタンに10店舗ほどあるベルギーのベーカリーカフェは、昔ニューヨークに暮らしていたころよく来ていた。広いテーブルとざっくりとしたサービスは、うちのお店でも目指すところ。コーヒーがポットで提供される、サラダが大ぶりに盛り付けられている、店内の雑貨類、包装紙、 内装どれをとっても参考になる。卓上に置かれている塩コショウ、オリーブオイル、バルサミコなどの調味料や無料のジャムは、この店のスタイルを表している大事なアイテムとなっている。コーヒーとパンで700円は高いが、高いと感じさせない演出になっている。うちの店でもこうしたら!といくつかひらめいて次へ。

途中グランドセントラル駅のフード市場へ立ち寄る。スノッブな店が並ぶこの市場は、値段が高いのであまり人はいない。その後、高級スーパーのCITARELLADEAN & DELUCAZABAR'SFAREWAYへ。どのスーパーも日本に比べて、ハムやチーズ、肉、野菜、オリーブの実など客が選べる自由があるところが楽しい。ディスプレーも客に選ばせるようになっているところがとても参考になる。品数多く選べるのは今の東京でもそうだが、量を選ぶ楽しさがない。量を自由に選べる店にしたらどうだろう。量が多くても、少なくても値段は同じ店だ。

FAREWAYにある豆のディスプレーはとても参考になった。やはりSOHODEAN & DELUCAはなにより品揃えが圧巻。最近、丸の内や渋谷にも店を出しているけれど、ニューヨークに比べればあまりにちゃち。おそらくライセンスを取って、日本の企業が仕掛けているのだろうが、体裁だけ外からいただいて中身はスカスカな店を作るところが今の日本らしい。東京はあまりに人件費が高く、家賃も高いためか、体裁ではなく本物を出している店が極端に少ない。ニューヨークではまだまだ安い労働力というのが残っており(要は人種による賃金格差ということなのだが)、それがこの町のサービスを支えている。東京で本物を出せば高級店にならざるを得ない。だからどうしても安い店は体裁よろしく、まがい物を出してしまうのか。いやそれだけでなく、日本人というものが、そういうまがい物に対して寛容な人種なのだろう。

DEAN & DELUCAカフェでお茶をする。 東京でも最近出てきたアメリカンドーナツは(ニコ玉の高島屋にもできていてびっくりした)相変わらずの人気。

僕が住んでいたころ、少年がおじいちゃんの秘伝のレシピでせっせとドーナツを作っては自転車で高級スーパーに卸していたのを取材したことがあるがそのころよりは、ずっと進化していて、正方形に穴の開いたドーナツまであった。

ドーナツといえば、朝になると街角でベンダーが1ドルで売っているのがNYの定番だけど、いったい彼らはいくらで仕入れ、いくらの儲けがあるのか。マンハッタンのベンダードーナツの味はすべて一緒だから、いっせいにどこかから仕入れているに違いないが、元締めだけが大もうけなのだろうか。うちの店でもパンを仕入れて売りたいのだが仕入れの値段に困っている。

ユニオンスクエアーでグリーンマーケットがあったので立ち寄る。春の花に混じってアジサイが売られていた。

近くにある業務用の食器を扱う店に立ち寄るがあまり品揃えがよくない。ノリータ近くの厨房機器の問屋街に行ってみる。中国人が経営している店が多く、中華レストランをやるのには便利そうなものばかり扱っているが、探している食器類は見当たらない。あと3日で必要なものはそろうのかな。あしたはクイーンズまで行ってみよう。だけど莫大な食器類をどうやって送るのか。

疲れてホテルに戻ったら、そのまま寝てしまう。時差ぼけが続いているのと、マンハッタンに来るとよく歩き疲れる。それ以上に食べているので痩せはしないだろう。真夜中に目が覚めたので、シャワーを浴びて近くのコリアンタウンにユッケとソーロンタンを食べにいく。久しぶりだけどおいしい。

それにしても量が多い。量を選べる自由はアジアにはない。

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