こんにちは!MAMEHICOのトモです!
先日、クリスマスツリーが飾られて、それを眺めながら
去年の冬のことを思い出していました。
去年は、5月から1年かけて「ノッテビアンカ」という連ドラの撮影をしました。
顔見知りのお客さんを集めて
(時期的に、みんなリモートワークだったこともあって。)
スタッフもキャストも、
みんなマメヒコのお客さんです。
みんな、仕事がお休みの日に集まって。
(いや、リモートワークしているふりしていた人や、
有給をやたら取っていたいた人がいると思う…笑)
まる一年かけて撮影しました。
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私は、みんなが撮影へ行く傍ら、
店を守っていることの方が多かったけれど。
それでも、製作過程は、自分なりに肌で感じていました。
仕上がってくる台本。
撮影を終えて、店に戻ってくるみんなの顔。
実際に撮れた素材。そこから編集。
そして、日々のお店と、そこに集まる見ず知らずのお客さんたち。
ものづくりの世界と、リアルな日常の、行き来。
その行き来の中で
「リアルな生活」というのは、ほんとにヘンなことが起きるものなんだなぁ、、、!と。
目の前に起きる出来事の可笑しさに、いつも反応してしまっていました。
なんというか、、
人の頭で作ろう、と思って作れないシーンばかりが、目の前に飛び込んでくるのです…。
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たとえば、
カップルでお茶をしにマメヒコに来る。
2人で季節の野菜カレーを食べ、
デザートまで食べて、飲み物のおかわりもする。飲み切らないうちに彼女だけが、先に帰る。
マメヒコの
長テーブルの角に残った男の子は
自分の身体の正面に
飲みかけの珈琲カップと、飲みかけのチャイを綺麗に、2脚並べる。
そして、これを交互にちみちみと飲む。
ひとりの男の子の前に、
飲み物が2つ、それを交互に飲む、なんて。
「作品を作る」というときには、ほとんどの人が思いつかないはず…
(でも昔、マメヒコで撮った映画には、これに近しいシーンが出てきたな。
サラリーマンが、一人で2つのティラミスを同時に食べるってシーン。)
もし、そういうシーンを描くとしたら、
「何か、意味があって」、描くことになると思う。
でも、大した理由もなく
「ヘンてこなシーン」というのは、いくらだって、日常に転がっているのである。
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前に、
井川さんが言っていたことを思い出す。
「ふらっと入った蕎麦屋で蕎麦を食べていると
常連と思われるおじさんが入ってくる。
”いつもの!”、と客が言うと、
ビールと、千切りキャベツと、目玉焼きが出てくる。
さらに、マヨネーズとソースが、奥の厨房から出てくる。
このおじさんは恐らく、
毎日、この時間に、この蕎麦屋で。
蕎麦も頼まず、
なぜだか、キャベツと目玉焼きをアテにビールを飲み。テレビを見ている。
こういう場面に出会うと、ドキッとする。
自分は、何も知らないんだなぁと思う。
こういう日常に出会わなければ、
蕎麦屋で、こんなシーンを描こうなんて、思いつきもしない。
こういうリアルには、敵わない。
と、いつも思うんだよ。」
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ノッテビアンカはなんだか、ドラマとしては、ヘンテコなんだけど。
限りなくリアル近い、フィクションドラマだなぁ、と。
日常を、ものづくりの視点から捉えるようになってから、より、実感があります。
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連続ドラマ「ノッテビアンカ」のクリスマスのシーンを
みなさんに紹介しようと思って探していたら、、、とんでもない回が出てきました、、、!笑
とんでもないけど、こんなことって、あるよなぁって、思う。
なんか人間らしくていいなぁって思う。
まだ観たことない人は、ぜひ。
「ノッテビアンカ」観て見てくださいね!