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ワーニャおじさん

毎度お騒がせしております。

マメヒコ店主であり、このたびワーニャ役を閣下殿に仰せつかった井川です。

 

さて、飲食店の端くれとして、店主のボクも、コロナでは痛い目に遭いました。

長年続けた渋谷店は、閉店する羽目となり、さらに借金はかさむわで、「無念、もはやこれまで」と荷物をまとめ東京を去ろうとしていました。

そんなとき、「銀座でやりません?」「神戸でやりません?」という話が二つ同時に舞い込んで、結局、同時に二店出すこととなりました。

借金はさらに膨らみましたけど。

 

それだけでも破茶滅茶なのに、今度は「あなた舞台に出ません?それもチェーホフ作ワーニャおじさんの役です」という話になったんです。

というのも、今回演出をなさる堀口さんとエレーナ役の荒川さんが、たまたま三茶店でボクをみつけ話しかけてくれて。

お二人は、ボクが一年かけて作っていた連続ドラマ『ノッテビアンカ』(経緯は説明すると長くなるので割愛)を全話見てくれていたんですね。

10時間25分にも渡る、長時間ドラマに、なんと付き合ってくれたヒトがいたことが、単純に嬉しくてですね、「はい、やりたいです」と、出来もしないのにワーニャ役を引き受けたのでした。

 

稽古してみると『ワーニャ』のやりきれない気持ちは、ボクそのものじゃないですか。

ボクのためにチェーホフが当て書きした気さえしてきます。

誘ってくれた堀口さんたちは、演劇に相当お詳しいようで、その方々が「是非とも井川さんで本物のワーニャを」と日々おだててくれています。

ボクがめげない限り素晴らしい舞台になることは間違いないようです。

ぜひその「本物を」見に来てください。

 

それでは劇場でお会いしましょう。

 

(MAMEHICO店主/井川)

 

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一年半前からMAMEHICOに通っています。

かつて私は、ロシア功労芸術家、パリ国立高等演劇院教授、ロシア国立モスソヴィエト劇場芸術副監督、3人の演出で三通りのワーニャおじさんの舞台に、今回エレーナを演じる荒川とともに、立った経験があります。

 

MAMEHICO製作の連続ドラマ『ノッテビアンカ』を毎週欠かさず見てた去年の5月、初めて井川さんと三茶のお店で偶然出会い、2時間後にはワーニャおじさんを一緒にやることを決めました。

(この経緯を詳しく知りたい方は、直接僕に話しかけてみて下さい。)

演出をする気になったのは、本物のワーニャを見たかったから。

井川さん本人も知らない井川さんを引き出せれば、それが見られると思ったからです。

他のキャスト、スタッフは、『ノッテビアンカ』の中から選ばせて頂きました。

キャストのほとんどが演劇未経験で、稽古も悪戦苦闘の連続です。

 

それでも、役者が自分の殻を破ろうとしてる瞬間を見るたび、感動しています。

少しでも、この感動が、本番で皆さまに届きますように。

 

(脚本・演出/堀口晃一)

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