こんにちは!MAMEHICO のトモです! 今日は、ここ最近行われている 「井川さんの雑話会」について、少しお話ししてみたいと思います。 MAMEHICOは、東京三軒茶屋で2005年に生まれました。 私はこの頃大学生で、マメヒコの存在をまったく知りません。 今からお話しするのは、井川さんはじめ、長くいるスタッフやお客さんから聞いた話が半分以上だと思いますが、わたしなりに、みなさんに伝えてみたいと思っています。 ======== 2005年にオープンしたマメヒコは、 今よりもシャープで、ドライなお店だったようです。 「干渉せず、放っておいてくれる場所」 スタッフもお客さんとよい距離感を保って。 積極的に深く立ち入ることはせずにやっていました。(なにより、井川さん自身が、喫茶店で放っておいてほしいタイプなので。) 三茶店は、繁盛し、 すぐに、渋谷にもマメヒコを作りました。 マメヒコ渋谷店 (のちの、マメヒコ宇田川町店) マメヒコpart3 (のちの、マメヒコ飯店)の、2店舗です。 しかし、三茶店をオープンして6年目。 2011年。あの震災が起きました。 あの大きな地震があった日、渋谷ヒカリエは建設中で。渋谷駅の目の前で、背の高いクレーンが大きく揺れていました。 (渋谷駅周辺 139haが、都市再生特別措置法に基づく特定都市再生緊急整備地域に指定されて以降。東急東横線の地下化と、複数の大型開発プロジェクトや区画整理事業が進められ。そのトップバッターとして作られたのが、渋谷ヒカリエでした。) 震災。原発事故。節電、自粛…。。。 日本の、街の、店の状況が、一変しました。 店には、誰ひとり来なくなりましたが、その中でも、マメヒコは開け続けました。 ======== 震災の翌年、2012年の春。ヒカリエがオープン。お客は駅周辺で吸収され、徒歩10分のマメヒコまで、誰も来なくなってしまいます。 そうこうしているうちに、区画整理の対象に入っていたマメヒコ飯店は。 「ビルを壊わします」と、突然の知らせと共に。マメヒコも、立退に合いました。 (現在、この場所にはAbema towersが建っています) 立退料を持って、井川さんは、マメヒコ公園通り店を作ります。 家賃も高く、とっても、広い店でした。 あんなに大きな店を作ったのは、世知辛い世の中の気に、飲み込まれたくなかったからじゃないかな。 世知辛さの中に、常に希望を見つけて、楽しく生きる、ということを、周りにいる人たちに伝えたかったんじゃないかな。 と、わたしは勝手に想像しています。 ======== 2013年5月21日 マメヒコ渋谷店が工事を余儀なくされて、閉店 2013年5月31日 マメヒコ飯店が、閉店 その翌日、6月1日 マメヒコ公園通り店を、オープン 7月1日 マメヒコ宇田川町店を、リニューアルオープン。 これ、、、、、 今年のMAMEHICO に関わった人なら、この年がどんなに大変だったか。。。想像するだけで、本当に恐ろしいですよね。。。 オープンしたはいいものの、 その後も、私たちの店のまわりは大きな工事ばかりが続きます。 宇田川町店の前は、そこにあった小さな店やアパート、飯店のビルもを立て壊し。巨大なビルを建てるのに5年以上かかったのかな。 毎日地響きと騒音が続き、お客さんが立ち寄りたくなるような環境ではありませんでした。 2019年にAbema Towersがオープン。 マメヒコ宇田川町店は、その1年前、2018年の夏に閉店しました。 一方公園通り店は、 店の奥にあった、渋谷公会堂が2015年に閉館。 店の目の前のパルコが2016年にリニューアルのために閉店。 そこから、3年間の工事が始まり。 公園通りの前を通るお客さんは一気に減ってしました。 私たちはスタッフの数も減らして、 「3年後、2019年には、きっと良くなる。」ということが口癖になるほど。広い店内にぽつぽつとしかいないお客さんたちを迎えながら、静かな日々を過ごしました。 ======== そして、長い3年が過ぎて。 渋谷公会堂は「LINE CUBE SHIBUYA」と名前を変え、2019年10月にオープン。 渋谷PARCOも、翌月の11月にオープン。 渋谷の街は活気をとり戻し、 マメヒコにもお客さんが戻ってきて。 「いよいよ、これから!」というとき。。。 2019年12月。 新型コロナウィルスが、ニュースで騒がれはじめ。 渋谷の街には、今度こそ、ひとっこひとり、いなくなってしまったのでした。 ======== 井川さんが直接お客さんと顔を合わせる「雑話会」というのは、この震災の流れと並行するように2011年から始まりました。 お客さんとの間柄を匿名ではなく、顔の見える関係にすること。 こちらがお客さんのことを知って、何かできることは協力すること。 お客さんにもマメヒコのことを知ってもらって。マメヒコで起きている問題について、当事者意識を持ってもらうこと。 そういう関係性の中で、 社会や人間の気まぐれに大きく左右される、小さなカフェが、 お客さんと一緒に生き残る道を、模索したんだと思います。 ======== 私自身、お客さんとして「雑話会」に参加したのがきっかけで、マメヒコで働くに至っています。 自分の人生を他人のものだと思い込んで生きてきた私は、 時代に飲み込まれることなく、常に面白可笑しく、ドラマチックに生きている井川さんの姿に。 衝撃を受けるとともに、「こんな人生もあるのか!!!」と、希望が湧いてきました。 それ以来、私の人生はとっても大変だけど、とっても楽しいのです。 2022年。 今年も、終わろうとしていますが、こんな過酷な時代を乗り越え、 小さなマメヒコが、今もなんとか生き残っているのは奇跡みたいなことです。 今日は、三茶店にて「井川さんの雑話会」をやります。 18:00〜です。 都合合う人は、ぜひ、いらしてください。
https://mamehicoginza.doorkeeper.jp/events/upcoming